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山口 真; 田口 光正
no journal, ,
塩素分子ラジカルアニオン(Cl)の電子状態計算を行った。電子相関を考慮した計算法は基底状態の分子振動数,解離エネルギー,-遷移エネルギー及び振動子強度の実験値をよく再現した。また、溶媒効果を分極連続体モデルにより考慮し、振動数や励起波長のシフトを定量的に再現することができた。
生田 朋也; 板倉 隆二; 穂坂 綱一*; 赤木 浩; 山内 薫*; 神成 文彦*; 横山 淳
no journal, ,
紫外域強レーザー場中におけるエタノールの解離と相関したイオン化機構を光電子光イオン同時計測によって調べた。レーザー場強度が15TW/cmの時、CHOH生成に相関した光電子スペクトルは、電子励起状態へのイオン化が支配的であった。CH生成については、励起状態へのイオン化に加え、電子基底状態へのイオン化した後、段階的に電子励起する経路も観測された。強度を33TW/cmへ上げると、CHOH、及びCH生成のどちらの場合も、段階的励起の寄与が増加し、イオン化における直接励起と段階的励起がほぼ同じ分岐比となる。これらの結果に基づいて紫外域における解離促進の原因について議論する。
赤木 浩; 乙部 智仁; 板倉 隆二; 穂坂 綱一*; 山内 薫; 横山 淳
no journal, ,
高強度・短パルスレーザー照射によって進行するエタノールの解離性イオン化過程について、光電子とイオンの同時計測実験を行った。円偏光の場合、同じレーザー強度の直線偏光より解離イオンの生成量が少なくなる傾向がある。また、1114TW/cmのレーザー強度において、円偏光の場合と直線偏光の場合ではC-C結合切断と相関する光電子スペクトルが劇的に変化することを明らかにした。時間依存密度汎関数法による数値計算と比較し、解離に至るイオン化ダイナミクスについて議論する。
志賀 基之; 藤崎 弘士*
no journal, ,
本発表では、前中期計画において開発した原子核を量子化する第一原理計算手法を水素結合系に応用した成果を発表する。発表ではまず、第一原理経路積分法をストリング法と組合せることによって、量子系の自由エネルギー曲線を簡易に計算する新たなシミュレーション手法を提案し、その水素結合系への適用成果を通して、手法の十分な妥当性を明らかにする。なお、発案手法は、固有反応座標のアイデアを量子系へ適用する手法の一つとして有用であり、水素・重水素移動反応の解析等にも役立つ。
熊田 高之; 清水 裕太*; 熊谷 純*
no journal, ,
放射線照射したパラ水素及び同位体水素混合固体中に、微小ながら先鋭な計50本の電子スピン共鳴(ESR)信号線を観測した。理論計算との比較から、それらの信号線は、D2dの対称性を持つHイオンラジカルとその同位体のものであることが判明した。本結果は、閉殻構造を持つ奇数個の水素イオンのマジックナンバーが3(H)であるのに対して、開殻構造を持つ偶数個の水素イオンラジカルのマジックナンバーは6(H)であることを示している。本発表では部分同位体置換体における電子波動関数の対称性の破れ、及び同位体濃縮反応についても述べる。
乙部 智仁; 矢花 一浩*; 岩田 潤一*
no journal, ,
超短パルスレーザーの発展により、固体電子の励起過程における超高速現象が近年研究され始めた。これまで提案されている研究方法の多くはアト秒パルスによる光電子発生とその観測に主眼がおかれている。われわれは時間依存密度汎関数法を用いたシミュレーションを行っており、これまでにダイアモンド,シリコン,石英の超短パルスレーザーによる電子励起過程を明らかとしてきた。本研究ではさらに励起後の電子振動スペクトルの解析を行った。その結果多光子吸収によって励起した電子の空孔との結合による発光が見られた。これはVUV領域での高速分光により固体中での多光子吸収やトンネル現象といった励起過程の詳細を観測できる可能性を示すものである。
村上 洋; 西 孝樹*; 豊田 祐司*; 小野 正人
no journal, ,
タンパク質は、テラヘルツ周波数領域に原子集団の協同的運動に起因する低周波振動を示し、タンパク質の生体機能に重要な役割を果たしていると考えられている。しかし、その周波数領域の電磁波は水による吸収が非常に大きく、水溶液試料でタンパク質起因の信号を得ることは困難であり、凍結乾燥試料を対象にした研究がほとんどであった。タンパク質は水溶液中で機能を果たしており、水溶液試料を研究することはその機能解析のために必要である。われわれは、無極性溶媒中逆ミセルにタンパク質水溶液を導入し、試料内の水の吸収を格段に小さくすることにより、液体中蛋白質のテラヘルツ分光を実現した。そして、逆ミセルのサイズを実験的に制御し、水を含めた蛋白質の低周波スペクトルが水和状態に依存することを明らかにした。さらに、蛋白質逆ミセル中の色素分子プローブの電子励起状態ダイナミクスを調べ、水溶液中で見られるフェムト秒領域の超高速ダイナミクスが存在する一方で、ピコ秒からナノ秒の間で、界面活性剤や界面活性剤に水和した水に起因するダイナミクスの存在、そのダイナミクスへの蛋白質の効果や逆ミセルサイズ依存性を明らかにした。
黒崎 譲; 市原 晃; 横山 啓一
no journal, ,
類似した性質を持つ物質の混合物を純粋な物質に分離するという問題は、科学の基礎から応用に渡る重要テーマの一つである。近年、この問題に量子制御の手法を用いて取り組む試みが提案され、その実現可能性が広く検討されている。本研究では、分子の同位体選択的振動励起を対象として、これを可能とする最適電場を理論的に見いだしその機構を調べることを目的とする。ここでは特に、分子の双極子モーメントが電場の偏光方向に対しランダムに配向している混合アンサンブルを想定し、最適制御理論に基づく計算を実施する。その結果、このようなアンサンブルに対しても効率的な選択的振動励起を可能とする電場が存在することを示す。